過呼吸は伝染する

silverです。
 
過呼吸、辛い症状ですね。
かくいう私もなったことあるんです。
精神的なものでなく
強度の高い運動のやり過ぎでなりました。
何回吸っても酸素が足りない気がして
指先が痺れてくるんですよねえ。
テタニーってやつです。
私の場合は身体的なものがベースだったので
症状もすぐおさまって
メンタルの動揺も少なかったのですが
精神的なものに端を発する過呼吸
本人の気持ちを落ち着かせないとなかなか
症状が収まらないですよね。
 
昔、過呼吸になった人を介抱したことがあります。
家庭環境に大きなストレスを抱えていた女性でした。
彼女は精神疾患を数種類持っていて
その一つとして過呼吸を起こしていました。
 
過呼吸は、呼吸をやり過ぎることで血の中の
二酸化炭素が減りすぎることで体が無条件に反応
してしまう症状です。
ですから、過呼吸状態の方には
ビニール袋を使って
呼吸させることが多いですよね。
血中のCO2濃度が落ち着けば
過呼吸状態も収まるはずなんですが
ストレスを基とする過呼吸の場合は
メンタル面の改善がないと症状が回復するのに
時間がかかってしまいます。
 
過呼吸を起こした女性は、
ビニール袋で呼吸をし、症状が落ち着いても
しばらくすると泣き出し、
並行して過呼吸発作がやってくるのでした。
本人に意識してゆっくり呼吸するように
諭しても難しいです。
”メンタルは自分で操作できない”
”身体は勝手に反応する”
心身ともに自分から
乖離してしまっているからです。
 
ニュースでたまに
中学校や高校において、集団で
過呼吸になっているのを見聞きします。
これは過呼吸の伝染です。
多感な時期の女子が多いですよね。
男性の過呼吸はあまり聞きません。
女性は共感脳が高いので
一人が過呼吸発作を起こすと
共鳴してメンタル面からの過呼吸
起こるのです。
身体的には全く問題がないので
病院に搬送されても、いずれも
軽症としてすぐに帰されることが多いでしょう。
 
こういう集団パニック的な現場では
警察、消防が対応することが多いと思いますが
ちょっと問題なのが
過呼吸を起こしている本人達は
落ち着けば、全くの健康な人間であることです。
それを先生たちが心配して通報し
多数の緊急車両が学校に集結し騒然とする。
それを見た他の生徒も精神的に動揺する。
 
集団パニック時は、トリアージといって
病院搬送する患者の優先順位をつけるのですが
過呼吸の場合、呼吸数が異常に速いので
緊急性が高い部類に選別されます。
自ずと重症者として病院に運ばれるわけです。
これはこれで問題ですね。
心臓が止まりかけの重症者と同じ扱いですよ。
 
学校の先生も対応が大変だと思います。
保護者への説明や
報道への対応を考えると
通報したほうが後々問題にならなくて済む。
だから事を大きくしてしまうのでしょう。
保険担当以外の先生たちも
メンタルの勉強をしていただいて
伝染過呼吸を起こさないよう
ベストな対応をしてもらいたいですね。
 
ではまた。
silverでした。